心身の不調と密接な関連があるという自律神経の乱れ。
どのようなことが原因となって、自律神経のバランスは乱れてしまうのでしょうか。
おもな3つの原因を見ていきましょう。
ストレスを感じることで、体内では交感神経がコントロールする副腎皮質から「副腎皮質ホルモン」が分泌され、
同時に副腎皮質の中ではアドレナリンなどが分泌されます。
副腎皮質ホルモンやアドレナリンには、血糖値上昇や血圧上昇、免疫抑制、
胃酸分泌促進、覚醒などを引き起こす作用があり、交感神経を優位にする働きがあるのです。
ストレスを受け続けると交感神経が優位になり続けてしまうため、副交感神経とのバランスも崩れてしまいます。
その結果、心身の不調を引き起こしやすくしてしまうのです。
人がストレスを感じる環境はさまざまで、人間関係や仕事のプレッシャー、緊張といったものだけでなく、
過労やケガ、温度、音、光などが原因のストレスも、自律神経の乱れを引き起こしやすくします。
何に対してストレスを感じるのかは個人差があるため、日頃から自分がストレスを感じやすいことを把握し、
なるべくリラックスできる環境で生活することが大切です。
私たちの体は、規則的な生体リズムのもと、さまざまな器官がその役割を果たしています。
しかし、慢性的な睡眠不足や栄養バランスの偏った食生活、
昼夜逆転の生活といった不規則な生活習慣を送り続けてしまうと生体リズムが狂い、
自律神経のバランスも乱れてしまいます。
ストレスを軽減させるためにも、規則的な生活を送ることが大切です。
ストレスや生活習慣だけでなく、心身の疾患が原因となって自律神経のバランスを乱してしまうこともあります。
過剰な精神的・身体的ストレスが原因となって発症する自律神経失調症は、
元々乱れがちだった自律神経がさらに乱れてしまう、という悪循環に陥ってしまう疾患。
また、更年期障害は、女性ホルモンの分泌が急激に減少し、自律神経が乱れてしまう疾患です。
症状としては突然のほてりやのぼせ、めまいや頭痛などの不調が挙げられます。
風邪や病気以外で心身の不調を感じた場合、原因は自律神経の乱れにあるかもしれません。
まずは不規則な生活習慣を送っていないか、またストレスを受けやすい環境に置かれていないかを振り返り、
改善できるポイントを探してみることをおすすめします。